説明し損ねた点があるので追記。

110.5b トークンを生成する呪文や能力がトークンの特性の値を定める場合、その値はトークンの「文章」になる。この方法で定められた特性値は、カードにおいて記載されている値と同等に機能する。たとえば、これによって定められた特性値はトークンのコピー可能な値である。トークンは、それを生成した呪文や能力によって与えられていない特性を持たない。
全ての特性が印刷された値から定義されるのならば、この記述は正しいだろう。
しかし、色と能力、そして忠誠度はそうではない。(ここでは忠誠度は置いておく)
706.2a コピーは、コピーするオブジェクトの色を得る。これはマナ・コストをコピーするからである。コピーは、コピーするオブジェクトの能力を得る。これは、ルール文章を得るからである。コピーは各能力を2つずつ持つわけではない(つまり、オブジェクトの能力とルール文章の両方をコピーすることはなく、ルール文章から新しく能力が定義されているわけである)。
この記述からもわかるように、「飛行を持つトークン」というのは「飛行」という能力が印刷されているわけではない。
「『飛行』という能力を定義するルール文章」という特性が印刷されているのである。

「青のトークン」の場合はどうなるのだろうか?
706.2aの対照性から見ると、能力とルール文書のケースと同様に考えることが出来ないとおかしい。
つまり、青のトークンというものを定義しようとした場合、「『青』という色を定義するマナ・コスト」が印刷されていなければならない。
しかし、能力とルール文書はほぼ1対1の関係が築けるのに対して、色はマナ・コストと1対1の関係にならない。
つまり、これがどういったマナ・コストなのかCRに定義されていないのである。


前回は矛盾と言ったが、これは未定義の挙動と言うほうが正しいかもしれない。

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